自転車旅行をする目的は人によって様々だ。
僕の場合はチャリダーやライダーと触れ合うのが好きだったので、北海道を三年連続で走ってしまった。
それには理由があり、国内では夏の北海道以外の地域ではチャリダー、ライダーと出逢う確率がほとんどないのだ。
旅人の中には純粋に観光したり名物を食べたりして楽しむ人もいれば、地元の人たちとの関わりを楽しみに旅をしている人もいる。
そういった人は北海道以外の地域も楽しめると思う。
僕がもし自転車旅行するとしたら海外、それもアジア圏を旅したいと思う。
これにはいくつかの理由があるのだが、物価が日本と比べて安いことが挙げられる。
僕は国外を自転車旅行したことはないが、用事で4年くらい前にカンボジアのアンコールワットを観光していたら横浜から来たというチャリダーと出逢ったことがある。
その人は大学時代に自転車で日本一周された方で、就職してからは1週間くらいの休みが取れたら海外を少しずつ走り回っているらしい。
その人はタイからカンボジア経由でベトナムのホーチミンを目指していた。
東南アジアの自転車旅行は初めてで英語も大して話せないと言ってたが、身振り手振りでなんとかなると言っていた。
確かに買い物程度なら身振り手振り、もしくは筆談でどうにでもなるのだ。
それと日本に比べると物価がもの凄く安いので、日本一周したときよりも贅沢ができるともおっしゃっていた。
あのころは第二次安倍内閣が発足する前の民主党政権時代で、1ドル80円前後のハイパー円高時代だったのだ。
いまこの文章を執筆している現在は1ドル115円~120円台を行き来している。
あのころは海外で何でもできた。
現在はあのときほどではないが、それでも日本の旅行よりも贅沢はできると思う。
東南アジア圏はインフラが整っていなくて首都圏以外は砂地を走ることになるだろうが、日本とは全く違った雰囲気を走りながら楽しめるのは面白そうだ。
国内であれば、四国はもう一度自転車旅行したいなとは思う。
もう一度、と言ったのは、昔四国一周したからである。
あの時は2月の寒い時期に旅をした。
四国と言ったらかつて空海が行った四国八十八箇所巡りが有名で、毎年たくさんのお遍路さんが四国を旅している。
四国を一周するとき、お遍路さんにはどんな感じの人がいるのか楽しみにしていたのだが、実際四国を走ってみて気付いたのはお遍路さんは非常に少なかった。
お遍路をする人と言ったら定年退職された方や学生、何らかの理由で仕事を辞めた人が多い。
要するに時間が有り余ってる人が多いということだ。
そんな人たちがわざわざ2月の寒い時期にお遍路をする理由がないのだ。
もう少し暖かくなった春先にでもやればいい。
そういう理由を地元の人に聞いたときはショックだった。
結局この年は四国一周はしたものの、お遍路されている方と出逢うことはほぼなかった。
地元の人曰く、お遍路の時期は春か秋らしい。
この時期が一番暖かい、もしくは涼しい時期でお遍路しやすいそうだ。
いつかこの時期に時間を確保できたら、もう一度四国を一周したいと思う。